熟女について語ってみた パート2

自分が既に「熟女」であるとわかってからほんの少しだけ謙虚になった気がする。

 

具体的にどんな変化があったのか。

 

それは「パワーストーンでできたブレスレットの選び方」にもあらわれた。

 

「えっ?そもそも『熟女』がそういうの買うの?」

という声も聞こえてきそうな気もしなくはない。

 

「熟女」を「熟女」として魅力的に見せるもの。それは秘められた「乙女心」に違いないと想像するからだ。

 

したがって「乙女心のリマインダー」、「パワーストーンのブレスレット」をひさびさに物色した。

 

シンガポールでは「Heart Mind Body Festival」というのが定期的に行われる。

 

日本の「癒しフェア」のような感じで、スピリチュアルがマイブームだった時にはよく通った。

 

あれからもう10年、しばらく行っていなかったのだが、友人が今年も開催されると教えてくれた。

 

でもわざわざ行くのは過去の自分に戻るような感じなので気が引けた。

 

すると!偶然にもお仕事の現場の階下で行われていたのである。

 

懐かしい気持ちが込み上げ、お仕事が終わるやいなや会場に飛びこんだ。

 

まるで帰郷したかのよう。胸いっぱいに安堵感が広がる。

 

そこには文字通りハート、マインド、ボディーを癒す数々のモノやサービスが集まっていた。

 

全部大人買いしたい衝動に駆られまくりながら、注意深くブースに目をやる。

 

たくさんのきれいなパワーストーン。丸くて小さくてかわいらしいのを見る度にキュンとなる。

 

「熟女」になる前は初々しいピンクで恋愛運がアップすると言われるローズクォーツに惹かれていた。

 

でも「熟女」になって久しい今、現実に直面しその厳しさに打ちのめされてからの選択。

 

直感的に引き寄せられたブレスレット。それはグレーに曇っていたり紫っぽかったりした。

 

それだけではない、キズのような筋やヨゴレのような黒い石もたくさん入っていた。

 

独特なダークさ。これはもうローズクォーツからは大きくかけ離れていた。

 

しかもかつて購入していた数百円代だったものと比べても数千円代と一桁お高い。

 

うーん、買おうか買わまいか迷った。

 

正直、パワーストーンに何かしてもらおうという気持ちはさらさらない。それでも身に付けたい。

 

では何を期待しているのか。自分の本音と向き合った。

 

(かわいいものを身に付けているとどさくさに紛れてかわいいと思ってもらえるのではないか)

 

OH! なんという計算高さ、まさに打算、下心剥き出し。

 

(もっと構ってもらいたい、まだ若く見えるよと言われたい)

 

直面したのは、心の奥底から聴こえる「熟女の雄叫び」だった。

 

そうか、そういうことか、と妙に納得して購入した。

 

するとパワーストーンの効力の説明が書かれた小さな紙ももらえた。

 

そこにはこう書かれていた。

 

「メロディーストーン・スーパー7
高い精神性を持つ石は、サイキック能力を強化し、物理的な現実においてマインド、ボディー、スピリットを癒しながら、より高い領域と私たちをつなぎます。」

 

WOW! 直感的な選択とはいえ、なんという「熟女」な選択!

 

「熟女」を「熟女」たらしめるもの、それは「直感に従う方が正しい選択ができる」という答えを教えてもらった気がする。

 

私という「熟女」は、本当は無限の可能性を秘めたすごい存在なのではないか。

 

冒頭で「自分が既に『熟女』であるとわかってからほんの少しだけ謙虚になった気がする」と述べた。

 

とはいえ、そもそも謙虚になる前の基準が他の方のそれと大幅に異なる可能性も否めない。

 

なので私の「謙虚」はひょっとしたら「他の人よりかなり尊大」なのかもしれないという但し書きを付け加えたい。