プロコーチとしあきとの対話 (2)

「まどろみの中コーチングセッションを受ける」という新しい試みからの「時間は未来から来る」という大発見を受けて驚いた話の続き。

 

「昔の日本人は未来、現在、過去の順番で来ると考えていたから、こないだのことを『先日』って言うらしいですよ。『さっき』というのも『先』から来ているそうです。『時間が過ぎる』って言いますよね、西洋では時計の針が動く時計を作るのに対して日本では時計盤が動く時計が作られていたらしいです。」

 

としあきは「不二草紙 本日のおススメ」というブログを読んでこの情報を入手したそうだ。すごい、早速読みたい。

 

あっけにとられて声らしき声すら発することができない私にとしあきは、そのあとも色んなアイデアを次々に話してくれた。ベッドの上でイアホン越しにプロコーチとしあきの声に耳をすませる。

 

過去、現在、未来の順を経験する人のイメージは、流れの中、自ら前進し何かを掴み取っていく感じなのに対して、未来、現在、過去の順で経験する人は、自分は立ち止まりながらも、時間が川のように流れていく中、自然と受け取る感じなのだろうか。

 

驚きで少しずつ頭がクリアになりつつも目は覚めていない。入念に光を遮るカーテンすら開けていない暗がりの中にいても、彼が言わんとしていることは瞼の裏に明確に明るさを伴ってイメージできる。

 

まるで自分が時という河の流れを一身に受け止めて不動明王のように微動だにせず立ちはだかるかのよう。

 

これも自分なのだろうか。そう思ったら「本当によく頑張っているなぁ」と急に愛おしい気持ちが湧き上がる。

 

改めて自分に起きた出来事を振り返ってみた。不思議と同じことが何度も降ってくることがある。どんなことをしても受け取りなさいと言わんばかりに。

 

「引き寄せの原理を紐解くきっかけになりそうなので、しばらくこれをテーマに思いを巡らせてみようと思っているんですよ。」と言うとしあきに心の底から同感した。しばらくこのテーマを軸に瞑想することを決めた。次に見える何かを想像するだけで心がときめく。

 

ふとシンガポールでよく耳にするフレーズが浮かんだ。"Yesterday is a history, tomorrow is a mystery, today is a gift of God, which is why we call it the present." 「昨日は過去、明日はミステリー、今日は神様からのギフト、だからプレゼント(現在)と呼ばれるのです。」

 

今日そのものはプレゼント。もっと言えば今日受け取ることは全部プレゼントなのかもしれない。究極のポジティブ思考とはこのことだ。

 

人生一度きり、異国の地で全身全霊を傾けつつも、まあまあフワッとゆるく、今日もたくましく生きていこう。