コーチングの効果を高めるたった1つの質問
先日、私は「おばさん」と言われて、久々に立腹した。
「おばさん」、アラフォーなのでそう呼ばれても当然である。間違っていない。
「おばさん」「おばさん」「おばさん」
何度も言われて余計に怒りが増した。
しかも私を「おばさん」と呼んだ方は、ご自身が「おじさん」であるから年が近い私を「おばさん」と呼んでいるだけらしい。
となると「男子トイレ」「女子トイレ」レベルである意味、客観的に公正な立場でのまっとうな発言ではないかとも捉えられる。
(イヤァ〜、イヤなものはイヤやねん。。。)
「おばさん」、そう呼ばれて、頭で「客観的事実」とわかっても一度心に広がった違和感は隠しえなかった。
なぜなのか。怒りが収まって冷静に考えた。
私はコーチなので自分に問いかけた。こんな時、コーチングの質問は役に立つ。
そう、困った時のキラークエスチョン。
「本当は何がしたかったの?」
もう、これ、この質問に尽きるのではないか。
この質問の答えが出れば、心理的モヤモヤ感の謎解きに8〜9割は成功したと言えるだろう。
この質問を私の文脈にあてはめて自分に問いかけた。
「本当はなんて呼ばれたかったの?」
この問いかけの良いところ、それは問いかけた時点で「怒り」から離れて少し遠くから自分を観察できるようになるという点だ。
深呼吸をして、リラックス。自分の心の中を冷静に見つめる。
潜在意識にしまわれていた真の気持ち。心の内側で沈黙を貫く声のない雄叫び。
私は自分に問いかけ続けた。
「本当はなんて呼ばれたかったの?」
そしてようやく答えを見つけた。
(えっ?!)
私は絶句した。そこで浮かび上がった答えに私自身驚かずにいられない。
その答え、それは
「本当はおじさんと呼ばれたかった」
(ぷぷぷ)
意外だった。
「おばさん」と呼ばれた場面を思い出す。すると私以外は全員、男性だった。
「おばさん」と呼ばれて一人だけ女性であることに気付かされたところがあった。
それはつまり孤独と疎外を感じた瞬間でもあったのだ。
ちょっと大げさに書いているので、自分でも(おかしいな)と思うけれど続ける。
これまで私は「おじさん」と呼ばれたことはない。
でももし仮に「おじさん」と呼ばれたら。なぜかすごくしっくりくるだろう。
むしろ「おじさん」と呼ばれることに喜びすら感じる。なんというか単純に嬉しい。
ただここはちょっと複雑で、最近、働く女性の鏡のような勝間和代氏が同性愛であることをカミングアウトした。
でも、私は女性に性的興奮を覚えることはなく、恋愛対象は一貫して男性(イケメン)である。
では、なぜ「おじさん」と呼ばれたいのか。
どうやら私は「おじさんには問題解決能力が備わっている」と肯定的な意味付けをしていることがわかった。
「おばさん」だって問題解決をしているのだけれど、どちらかというとこれは自分の両親から受け継いだものらしい。
お父さん=おじさん=理系=淡々と問題解決
お母さん=おばさん=文系=全てに感情が優先
といった具合である。
ある説によると、女性は1ヶ月のうち1週間しかハッピーではないらしい。それは全てホルモンバランスやバイオリズムに関係するらしい。
「月のものがなければ、もっと肉体的にラクになってもっとたくさんのことをこなせるのに。」
そんな心の叫びまで聴こえてきた。
心の内側が望むものに耳を傾けたら、改めて自分にとって大切な価値観は「問題解決」だとの認識を得た。
「おばさん」と呼ばれること。これは特にハラスメントに該当するわけではないかもしれないが、違和感を感じた時こそ、本当の自分の願望に気付かされるのだと思う。