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心と体に効く瞑想 <第三回> 〜気付き〜

GReeeeNの名曲「SAKAMOTO」の動画をご存知だろうか。トリックスターのリーダー、だーよし氏扮する坂本龍馬が東京にタイムスリップし、現代を満喫するというストーリーだ。

 

瞑想をしながらふとこの動画を思い出した。10日間、とことん我が身を振り返って自分の本質に気が付いた。浮かび上がったのはまさしく「現代にタイムスリップした尼さん」のイメージだった。

 

今回体験したヴィパッサナー瞑想は、インドに伝わる最古のもので、2500年前にブッダがその方法を見出したと言われている。しかし、この瞑想自体は宗教とは関係無いのでクリスチャンも仏教徒も学ぶことができる。

 

とはいえ、瞑想センターに行って驚いたのは、私の四方八方を囲んでいたのは揃って、若くして出家した尼さん達だったということだ。彼女達は主に中国、韓国、ベトナムの出身だった。

 

原則的に誰とも一言も喋ってはいけない、インターネットも無いというデジタルデトックスの世界。かなり苦痛に違い無いと思い込んでいた。

 

ところが実際には、森の中で規則正しい生活を送り、ベジタリアンのシンプルなお食事を頂くこの生活をむしろとても気に入ってしまったのだ。

 

なんという快適さ。自然に囲まれて心が幸福感で満たされる。もしやこれは私にとってむしろ居心地の良いコンフォートゾーンでは無いか。

 

そんな想いを決定付けたのは、バイリンガルな尼さん達が困った外国人をイキイキと助けている姿をだった。

 

基本的に瞑想している時には目も見えず耳も聞こえず話もできない病人のように何事もスローモーションで振る舞う必要がある。

 

それは体に意識を向けて「今、ここ」に五感を集中させるためである。浮かんでは消えてゆく思考や感情もひたすら観察をして心身ともに浄化をはかる。

 

普段はそんな静の世界の住人である彼女達も、オフィスでゲストのお手伝いをしている時にはうって変わって、瞳をキラキラ輝かせながら姿勢良くテキパキと効率良くリクエストをこなしていくのだ。

 

(あぁ、私が目指しているのはこれだったんだなぁ)としみじみ感じた。私は現在、プロの通訳者なのだが、この奉仕をするサーバントリーダーシップこそが私の目指すあり方だと改めて実感した。

 

自分の本質が「瞑想で心身の浄化を目指すバイリンガルの尼さん」だということを認めるといろんなことが腑に落ちた。待ちに待った「プチ出家」を実現できてようやく踏ん切りがついたのだ。

 

やっぱり私にとっては、結婚することの方が尼さんになるより難しいので、機会があればその難しい方にチャレンジしようという結論に至った。

 

とはいえ、尼さんにもなれるとわかった時点で、もはや結婚しなかったとしても、人に迷惑さえかけなければ大丈夫だという確信も生まれた。

 

ずっとやってみたいと気になることはどんどんやってみる。そこには答えを導くカギが隠されているに違いない。

 

楽しすぎる森の中での瞑想。ミャンマーの友人は年に一度ある10日間のお休みを毎年瞑想に費やしているそうだ。気持ちはよくわかる。今すぐにでも「心の旅」に専念する日々を再開させたくてたまらない。