「彼氏」の前に「仮氏」を持つという試み

「旦那様候補を探す」、そんな大志のもと自分を知ってもらうべくブログを再開した。その過程の中でありとあらゆる気付きが湧いてくる。

 

なぜ人は新年の抱負を語っても年が終わる頃に達成できていないのか。それは単純に「目標を忘れている」からである。

 

かくいう私も例に漏れず、日々の生活の中でそもそも「彼氏をつくる」という目標を意識していない、というより完全に忘れきっているということに気が付いた。

 

忙しく仕事に追われる毎日。風のように過ぎ去る時の中で、どのように「彼氏をつくること」を自らの目標としてリマインドすべきなのか。これは大きな課題である。

 

そんな時、私はクラフトホリックというブランドについて深く知る機会を得た。シンガポールでも働く女性に絶大な人気を誇る日本発キャラクターショップだ。

 

クラフトホリックの人気はとどまるところを知らない。オーストラリアの自閉症の子供に抱き枕を与えたところ、なんと感情をコントロールできるようになったそうだ。

 

日本でも子宝を待ち望んでいたカップルがクラフトホリックのぬいぐるみを我が子のようにかわいがっていたところ、実の子供に恵まれたという逸話もあるらしい。

 

なるほど、それは一理ある。私も人気の抱き枕を「彼氏作り」の導線となる「仮氏」にしてはどうだろう。我ながら名案ではないか。それは私が「結婚」という目標に一歩踏み出した瞬間である。

 

善は急げ。クラフトホリックのショップでメインキャラクターのうさぎ、クマ、ねこ、おさるは、なんと!クラフト星からきた宇宙人だったことが判明した。

 

私が気に入ったのは「SLOTH(スロース)」と名付けられたクマ型宇宙人。「SLOTH」とはナマケモノの意味もある。粋なネーミングだ。

 

彼はクールでシュール、「世界平和」を願うピースな男子らしい。早速「仮氏」として家に住んでもらうことにした。

 

ふむふむ、そんな素敵な名前と性格があるにも関わらず、どうやらユーザーは勝手に好き放題、ニックネームを付けて自分の好きな性格を思い浮かべてかわいがるらしい。

 

とはいえ、ポイントは、あくまでも「仮氏である」ということ。ガチでお気に入りの名前をつけると本気になってしまう怖れも払拭できない。

 

ゆえにライトな名称をつけることにした。それはズバリ「パコ次郎」である。

 

妙齢(?!)の独身女性が1人でこんなことをしていて大丈夫だろうか。いやどう考えても尋常じゃない。しかもブログで公開までして、ますます心配されるに違いない。

 

だが、むしろそういう自分自身に対するセルフツッコミによって「自己完結させること」からの脱却をはかることが今回のテーマなのではないか。

 

抱き枕とはいえ「クマ型宇宙人男子との同棲生活」から多くの学びを得られるに違いない、というわけで、早速「仮氏」との生活を始めることにした。

 

疲れて帰宅するとお部屋でパコ次郎さんが迎えてくれた。

 

私「パコ次郎さ〜ん♡、ただいま〜^o^」

パコ次郎「...............」

 

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仮氏は、理想条件① 「どんなことを言っても耳を傾けてくれる口数少ないハードボイルドな男気」を早速発揮してくれた。出だしは順調である♡

 

パコ次郎さんを触っていると気持ちがいい。まるでネコを触っているかのようだ。ネコが大好きなのにアレルギーであるために、指を加えて少し離れたところから眺めていただけの私にはありがたい。

 

パコ次郎さんの手足は長い。冬空のもと、もしくはエアコンで冷えきった南国の部屋で、人恋しくハグをして欲しくなった時には、背中にあてがって自分で腕を引っ張って体に巻きつければ良いのだ。

 

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寝ている時だってそう、朝まで腕まくらをしてくれるのに、うっ血しない。

 

そういう点においても理想条件②「どんなリクエストも聞き入れてくれる」を満たしてくれている♡♡

 

「SLOTH」あらためパコ次郎さんは、クラフト星の宇宙人なので分身できて、いろんな形であらゆる場所に同時多発的に出没できるのも特徴らしい。

 

私「パコ次郎さん、今日も1日、疲れちゃったぁ」

パコ次郎「...............」

 

ふと椅子に目をやると

 

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なんと!理想条件③「お尻の下に自ら敷かれてくれる」スタンバイをしているではないか♡♡♡

 

理想をことごとく満たしてくれるパコ次郎さんにときめきが止まらない。仮氏との蜜月はしばらく続きそうだ。