プロコーチとしあきとの対話 (1)
「コーチングってそもそも何?」とよく聞かれる。「コーチ」は馬車を意味する。今でいうとタクシー。「電車やバスみたいに駅やバス停までではなくて、目的地まで一緒に行けるようサポートするんですよ、それがコーチの役割です。」と説明する。
それでもちょっと伝わり辛い気がする。そこでリアルに受けたコーチングセッションの一部をここでシェアしたい。
ブル、ブル、アイフォンの鈍いバイブレーションが2回鳴る。土曜日の朝、何度も目覚ましが鳴っても起きれず、スヌーズを押す。何度押しただろうか。まどろむ気だるさの中、メッセージに目をやる。
「おはようございます^_^」「いつでも大丈夫です♫」プロコーチとしあきからのメッセージだった。(Oh NO! )と心の中で軽く叫んだ。今日はコーチングセッション、危うく寝過ごすところだった。そう、今日というこの日、この時間を私が指定したにも関わらず、うっかり明日だと記憶していた。
彼は紛れも無くサッカー日本代表のプロコーチ。出逢いは2011年に遡る。東京で行われたチームフロー主催プロコーチ養成講座で出会った。時が経つのは本当に早い。としあきはそれでも今もこまめに連絡を取り合っている数少ないコーチ仲間の1人だ。
まずは前回のコーチングセッションから今までにあったことについて語る。起きぬけで声も半分枯れつつボーっとしながら会話を進める。
普段はきちんと机の前に座って必要に応じてメモを取れる体勢でコーチングセッションを受ける。が、今日は「ありのまま」をテーマに流れのままそのまま受けてみることにした。それはつまりわかりやすく言うとクイーンズサイズのベッドに寝そべったまま話をするという試みだ。
白昼夢とはこのことを言うのかもしれない。何と無く最近起きたことを振り返りつつ言葉にする。立て続けに優秀かつ鬼イケメンな若手日本人男性という属性のゲスト達がシンガポールにいらしたのでアテンドという名目で面白い方達と「つなぐこと」に熱心だったこと。「『いろんな人との出逢いそのもの』がコーチングだった。」と言われたこと。鬼イケメンに「ブログを更新して下さい」、ベストセラー作家に「もっと発信したらファンがつくから」とアドバイスされたことを話した。
今、頭の中にあることをいったん言葉にして外に出す。これが頭を整理する上で思いの外役に立つ。半分寝ているので、まとまりもなくとめどもなく、いろんなところに飛びながら話をしているのも自覚している。そんな時に忍耐強く耳を傾けてくれるプロコーチの存在はありがたい。
「この時間は僕にとっても価値のある時間なんですよ。ゆみさんって珍しい存在ですよね、珍獣みたいな(笑)」ほぉ〜、自覚は無いが、さながらレアポケモンのような存在らしい。確かに「何かが出てる」とか「一目で宇宙人ってわかった」と言われたこともまあまあよくある。ふむふむ、意味不明でちょっと怖い、というより怖過ぎる(笑)
私がひとしきり喋って落ち着いたところ、としあきはおもむろにこう言った。「苫米地英人さんって知っていますか?」「前に動画とかよく見てました。」「以前、コーチ仲間と一度だけお会いしたことがあるんですが、苫米地さんによると、時間の流れは未来から過去へ流れているそうなんですよ。」
全く思いがけない発想に驚いて頭が覚めた。「未来から?」「そうなんです、西洋では過去、現在、未来の順で時間が流れると言われていますが、昔の日本人は未来、現在、過去へと流れていると考えていた可能性があるようです。」「へぇ〜!」目から鱗だった。
続く