「天然ぼけ」とは

どうやら周りの人に言わせると私は「天然ぼけ」の部類に属するらしい。「なんということだ。こんなに日々真面目に生きている人を呼びつけて『天然ぼけ』とは至極失礼ではないか。ありえない!」とは本気で思っていない。

 

そもそも何を持って「天然ぼけ」というのか。困った時のグーグル先生で確認すると「天然ボケ(てんねんボケ)とは、周囲からややズレた発言や行動を自然に行い、結果、笑いを誘ってしまう変わり者のことを指す場合が多い。単に『天然』、『天然キャラ』とも言う。勘違いや間違った知識思い込みから引き起こされる言動であるが、悪意や計算高さは含まれない他愛のないものが大半である。」なるほど。

 

確かに私が大真面目に話したことこそウケる。そして「これ、絶対面白いからみんなにシェアしなくちゃ♡」と気合いを入れてシェアした内容は「?」という感じでスルーされる。ということは、いかに私の言動には「勘違いや間違った知識、思い込みから引き起こされる」のかをよく理解できた。まさかブログを書きながら自分がこんなに学習する羽目になるとは思いもしなかった。

 

とはいえ「天然ぼけ」(「ぼけ」をあえてカタカナではなくひらがなで書くことによって「女性らしい柔らかさ」を表現)と言えば、自分のことは棚に上げ、友人のお母さんのことが思い浮かぶ。友人曰く、彼女ほど天然ぼけな人は見たことがないそうだ。

 

きわめつけはこのエピソードである。ある時、友人のお母さんは運転席の後ろの席に座った。そして運転席のドライバーがシートベルトを締めようとした時、あろうことか見つからないことに気が付いた。(おかしいな)と思って振り向くと、なんと!後ろの席の友人のお母さんが運転席のシートベルトをしていたのだ。もう意味がわからない。全員で爆笑、友人のお母さんだけがキョトンとしていたそうだ。

 

そしてある時はレンタカーで家族旅行をした時のこと。普段運転している白い乗用車とは違う車種を借りたそうだ。休憩後戻ってくると、無意識の行動に戻ってしまったらしい。普段運転している白い乗用車を見つけてうっかり運転席に乗ろうとしてしまったとのこと。ドアを開けたらそこには運転手がいたので膝に乗ろうとしてしまったようだ。突然知らない人が自分の膝に乗ってこようとされたら軽いトラウマになりかねない、心情を察する。

 

友人のお母さんに比べると私の天然ぼけなんて何のことはない、まだまだ修行の足りなさを実感する。いつか「あれ?ゆみ婆さんの今のボケは天然?それともアルツハイマー?」と疑われるまでになろう。そしてそんな発言を耳にして密かにほくそ笑む私でいたい。こうなったら死ぬまで「天然ボケ」を貫き通そう。